仏(ほとけ)と言われる私のエッセイ

テーマはバラバラですが、ちょっとしたことを私なりに掘り下げて書いています。喜怒哀楽のある豊かな今後に向けて想いを綴りました。最初は音楽紹介から入りましたが、少しづつ変化してきたのでブログタイトルも変更します。

偏差値55(くらいの)消費のすすめ ー主題ー

前回の前置きに続き、今回は主題について記載します。
偏差値と言うと、なんだかいやらしく感じてしまいますが、厳密な意味ではなく、ここでじは「平均的なレベルよりちょっとだけ知っているという意味で使用しています。
普通よりちょっとだけ知っていることで、今よりもっと楽しみが増える、しかも普通よりちょっと知る為には努力など必要なく、ちょっとした体験だけで足りてしまうということ、そんなことって結構あるように思います。前回例にあげたオーディオ機器などは正にそんなものだと思ったので前置きに取り上げたわけです。

「良い音」とはどんな音でしょうか?それに対して明確に答えれられる人なんてそうそういませんよね。むしろ答えたいとも思わないでしょう。 私もどんな音が良い音かなんて良く分かりません。 ただ、良い音はわからなくても「好きな音」なら明確に答えれられます。 ちなみに私はとりわけ女性ボーカルものが好きなので「ボーカルがびしっと定位してリアルに表現される音」が好きです。 なんだかマニアックな言葉が出てきて怪しい雲行きになってきましたが、もう少し我慢して読んでみてください。

良い音なんて所詮好き嫌いだと思いますが、誰が聴いても良い音というものはあると思います。しかもそれは特に知識がいるわけでもなく、経験が必要なわけでもない、たった10分程度の体験の機会があれば誰もが簡単に理解できます。こういうと申し訳なく感じますが、いわゆるオーディオマニアの方々が日々努力していることの90%ぐらいはわかるといっても過言ではありません。彼らがやっていることは極端にいうと、スピーカーを2つ用意して、CDやレコード、パソコンなどで音楽を再生し、2つのスピーカーからちょっと離れた真ん中で、目の前に広がる立体的な音場を感じているにすぎません。でも彼らが感じている音は本当に素晴らしいものが多いと思います。

 もしあなたが「良い音」に少しでも興味があって、時折一人で音楽をじっくり聴きたくなるような方なら、是非一度上記のようなスタイルで音楽を聴いて頂きたい と思います。
東京近郊にお住まいの方であれば、新宿の伊勢丹メンズ館8FにLINNというオーディオメーカーのショールームがあり、若干敷居が高そうな感じはしますが、気軽に立ち寄って10分程度ならそこのシステムを試聴することができます。試聴中は一人にしてもらえるので、誰かの目線を気にせず音楽に集中できます。できれば自分の好きなCDやレコードを持参してください。 
その際注意して聴くポイントは下記の通りです。
①(我慢して)スピーカーの真ん中で聴く(真ん中で聴かないと効果が激減してしまうのが残念なところです。) 
②音が目に見えるように聞こえるか? 
③音が鳴っている場所がはっきりとわかるか?
どうでしょうか?いつも聴いているはずの音楽が全く違ったものに聞こえませんか? 聴いたことのない楽器の音が聞こえてきませんか? JPOPのボーカルものなんかを聴いてみてください。アーティストが目の前で本当に歌っていて、それが見えるような感じで音が聞こえてきませんか? 大げさな書き方していると思われるかもしれませんが、一度聴けばだれでもそういう風に聞こえると思います。 たった10分程度の話です。

※残念ながら伊勢丹LINNのホームページサイトはありません。

人の趣向はそれぞれなので、上記のような音楽鑑賞をすべての人にお勧めしたいわけではありません。体験をした上で、面白いけど別に音楽が聴ければなんでもいいという人もいますし、一方では自宅にシステムを構築したくなる人もいると思います。
ちなみに上記で紹介したLINNのショールームにあるシステムは総額で150万円程度はするものです。よって初めて試聴してちょっと興味がわいたという方でも、音よりも金額に驚いてしまいますよね。
でもご安心ください。私の経験上、これらの体験を再現するにはその10分の1もあれば十分ではないかと思っています。私が以前に構築していたシステムは総額が20万円程度でしたが、それはそれは満足のいくものでした。 どんな音楽を聴いても本当に見えるように聞こえていました。10年以上使用していましたが、壊れたことなど一度もありませんでした。

いわゆる音楽鑑賞だけに時間を費やせる方なら、知識と投資でその質が著しく向上します。ただし、必要以上の知識の習得などに時間をかけず、また必要な投資も最小限にとどめた上で、最良のパフォーマンスを実現する、これこそ私がお勧めしたい「偏差値55(くらいの)消費」のエッセンスです。このような消費が増えればもっと人生が豊かになるはず、私はそんな風に考えています。