仏(ほとけ)と言われる私のエッセイ

テーマはバラバラですが、ちょっとしたことを私なりに掘り下げて書いています。喜怒哀楽のある豊かな今後に向けて想いを綴りました。最初は音楽紹介から入りましたが、少しづつ変化してきたのでブログタイトルも変更します。

偏差値55(くらいの)消費のすすめ -前置き-

2014年折り返してすでに2ヶ月を経過、40を過ぎて漸くブログを始めることにしました。
まずは何もない白紙の状態からスタートし、慣れて来たら、HTMLやCSSも勉強して、レイアウトなどもカスタマイズして行こうと思っています。

第一回目の内容をどんなものにしようかと思っていたら、少し前わたしにとって結構重要な内容の記事が掲載されていたので、それを題材にしたいと思います。

記事のタイトルは以下の通りです。

JVC、最新ウッドコーンオーディオ「EX-HR11」にみる10のこだわり】

http://japan.cnet.com/digital/av/35053017

JVCケンウッドが販売を開始したオーディオの新製品の記事です。2004年頃には700億円あったオーディオの市場規模はいまや100億までシュリンクしてしまっている。そんな中で、同社のウッドコーン製品は、100億円の内11.3%のシェアを誇る。そこで更なるシェアの拡大にむけモデルチェンジを図ったということです。

昨日これを読んでなんだか切なくなりました。私が自分自身の特異性(人とは少し違う趣向を持っていること)に気付き始めたのは、同社の製品がきっかけだったからです。 同社の製品はそれだけ私のコアな部分に密接にかかわっているのです。詳細はおいおいブログの中で触れて行くとおもいますのでこの場では省略しますが、同社が大きな川の流れの中で、流れに逆らって飛び跳ねることすらできず、滝壺に向かってジリジリと流されているように感じてしまうのです。

苦しんでいる様子が良くわかります。 オーディオの市場は10年で7分の1になりました。平均で毎年60億づつ減った計算です。今年はどれだけ減るのでしょうか? まさかこれまでの減少傾向が今年から止まって突如V字回復にむけて伸張を始めるなんてことはありませんよね。でも当日のプレゼン資料では、この商品がシェアの伸ばして同社の業績は右肩上がり!のような印象をうけますね。
この商品のターゲットは、オーディオの全盛期をよく知っている団塊の世代でしょう。ただ、いわゆるオーディオマニアはこの手の商品には目もくれない為、音楽好きだけどハードにはあまり興味がない高齢者を狙ったものだと思います。彼等に訴えかける為に、音質の良さを一生懸命PRしている。スピーカーの素材をお酒につけたというエピソードを強調する為に、「ワンカップ」を持ち出しているところなんか滑稽ですよね。

ちょっと話がわかりづらいと思いますので、この辺で整理します。私が変だなと感じているポイントは以下の通りです。

シュリンクが避けられない市場の中で、撤退することも、新しい分野を模索することもできず、なすすべがないのに、「ウッドコーン」の可能性だけで現状を切り抜けるような説明をしている点

②この商品について音質の良さを訴求する為に、使っている素材や技術を一生懸命説明しているも、音を聞く側が良いのか悪いのかくらべようもない為、肝心な部分がなに一つ伝わっていない点。

①は企業としての経営判断なのでさておいたとしても、②に関しては、音が良いって具体的にどういうこと?という点や、この商品で音楽を聴くことで、これまでにないどんな感動が得られるのか、という点が全くわからないのです。
何もこれは同社に限った話ではないのですが、商品の良さをを具体的にPRする為の前提が成り立っていない、つまり音が良いとはどういうことかという判断基準を聴き手が知らないまま、素材や技術の説明を受けたり製品の音を聴いても、聴き手は良いのか悪いのか判断のしようがないということなんです。
結果どうなるかと言うと、漠然と音楽を聴いて何と無く良いなあと感じるものの、欲しいと思わせるには到底及ばないということになるわけです。

今は15年前と違ってパソコンやスマホiPodなどで音楽が気軽に聴ける時代です。その時代にあってこのような設置型のオーディオ製品のを買おうという人は、パソコンやスマホでは体験できない音を期待するはずです。でも今は10万円以上のヘッドフォンなんか山のようにあります。10万円のこの商品と、10万円の高価なヘッドフォンではどちらの方が音質的に良いのでしょうか?その区別を普通の消費者ができるでしょうか? 昔からメーカーはこのあたりの事情をないがしろにて自社の製品を訴求(特に技術や素材)してきたから、一般の消費者は本質的な部分がわからないのです。 特に音などは目に見えるものではなく、感性的なものですから。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、次回は主題である「偏差値55(くらいの)消費のすすめ」の主題について記載致します。