仏(ほとけ)と言われる私のエッセイ

テーマはバラバラですが、ちょっとしたことを私なりに掘り下げて書いています。喜怒哀楽のある豊かな今後に向けて想いを綴りました。最初は音楽紹介から入りましたが、少しづつ変化してきたのでブログタイトルも変更します。

長男が空手の進級審査会に参加しました ーその2ー

一年と少し前、ちょうど桜が咲き始めたシーズンに長男が初めて空手の審査会に参加しました。あれからいくつかの審査会を経て、帯の色も青へと代わり、長男は依然空手を頑張っています。先週の日曜日も審査会があり、前回話題にした他の子も元気で続けているようだったので記録に残しておくことにしました。

 
横浜道場から毎回のように参加するその子は、一年前のこの日、同じ場所で一発顔面を殴られて泣いて立ちすくんだ子です。
 
審査会というのは年に3~4回程度あるので、毎回参加していれば、いくつかは帯の色が変わってもおかしくはなく、この日すでに帯の色は我が子を上回る黄色になっていました。
 
一年の間にどれだけ強くなったか、特に気持ちの強さがどの程度鍛えられたか、興味があった私は組み手を目の前でみることにしました。
 
丁度一年前と同じようにご両親が私の隣で声援を送っていました。子供の戦いが印象的だったこともさることながら、このご両親も印象的だったのであえてご両親の隣に座って観戦することにしたのです。
 
空手を続けた一年間の成長は目を見張るものがありました。名前を呼ばれる直前に両親の方をみて何か言葉を掛け、お父さんは「自分から行け!」と返していました。随分余裕ができたなあと進化ぶりを実感。
 
肝心の組み手も突きや蹴りはまだまだ子供の殴り方でしたが、相手がそれなりに手数を出して来るなか、怯まず防戦できるようになっていました。気持ちの面ではかなり強くなったようです。
 
ただ相手は蹴りが得意なようで、結構強い下段回し蹴りが右足に数発決まると、痛みに耐えきれず一旦中断。いかにも痛みで心が折れそうという感じでした。
 
結果的に試合再開とほぼ同時に時間切れとなり、何となく消化不良気味の組み手になりましたが、両親はやはり試合中も精力的に声を出し、励ましていました。この子が空手を続けてこられたのは、両親の暖かい支援があってこそなのだろうとしみじみと感じました。いつかこのご両親に「お子さん強くなりましたね」と声をかけたいと思っています。
 
一方私の息子は、今日も息子らしい試合展開でした。組み手の前の、殴って殴って殴りまくるという発言とは裏腹に、比較的慎重な立ち上がりで、左のジャブで様子を見ながら、力のある右ストレートを狙っていました。
但し相手も同じような動きをしていたため、膠着した状態が続き、待てがかかりました。柔道で言う教育的指導のようなものでしょうか。
 
仕切り直してからはお互いに手数も多くなり、相手に1ポイントを奪われた後、息子の中段回し蹴りが相手の腹部にクリーンヒット行けると思ったのも束の間、パンチや蹴りでたたみかければ良いものを、「今の決まったよね」と言わんばかりに審判を気にしている間に、また相手に隙を与えてしまい1ポイントを奪われてこれまた時間切れであえなく敗戦となってしまいました。

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組み手の後息子と話したら、俺の中段回し蹴りみてくれた?と嬉しそうに言って来ました。本人的には組み手に負けたことなんてどうでもよく、蹴りが綺麗に決まったことが嬉しかったのでしょう。それはそれで息子なりの美学なのです。
 
空手を初めてほぼ2年になりますが、頑張って黒帯までたどり着いて欲しいと思っています。そのためには公式な試合で継続的にクリーンヒットを決める事が重要な要素になりそうだ、そんな風に感じた審査会でした。