仏(ほとけ)と言われる私のエッセイ

テーマはバラバラですが、ちょっとしたことを私なりに掘り下げて書いています。喜怒哀楽のある豊かな今後に向けて想いを綴りました。最初は音楽紹介から入りましたが、少しづつ変化してきたのでブログタイトルも変更します。

チョン インジー(In Gee Chun)は強いぞ ー見応のあった日本女子オープン ー

秋のゴルフは石川遼の一時帰国3戦でかなり活気付いた。女子ゴルフの人気に影を潜めていた男子ゴルフも彼の存在で一気に女子より露出が多くなった。やはり彼の存在は大きい。勝っても負けても彼を応援している人がとにかく多い。スターというのはそういうものだろう。

しかしながら先週は女子が公式戦日本女子オープンでかなり熱かった。米ツアーのトップ10にランキングされる選手も多く出場し、日本のメジャー大会というよりはアジアのメジャー大会という様相だった。中でも5月同じく公式戦のサロンパスカップに勝ち、続いて全米女子オープンに勝ったチョン インジーが出場するということで、彼女のスコアを都度チェックしていた。

3日目までのスコアはイーブン前後で、大きく伸ばすことも落とすこともないという状況。ただ、トップが-4程度の難しいセッティングだったため、かなり良い位置につけているというものだった。

最終日トップがことごとく崩れる中で最後まで安定し、17番のロングでバーディを取り-2で2位につけ、後続を待った。ここまでなんとか踏ん張ってきた菊池だったが、最後のウイニングパットを決められずプレーオフへ。結果はテレビやネットでもかなり話題になった通り、チョンの粘り勝ち。

彼女の強さは最終日のバック9にある。恵まれた体系や英才教育などよく言われているが、それよりも卓越した精神力ではないかと思っている。上がり9ホールの要所要所を確実に決めてくる。といっても全てのショットが完璧なわけではない。1打の争いをしている最後の状況で、例えば5m前後のパーパットを確実に決めてくるのだ。全米女子オープンの時も、今回もそんなシーンは何度もあった。難しい状況でも確実に決めてくれる。勝ち負けがかかったプロのゴルフを見せてくれるのだ。

菊池もあの距離ならウイニングパットは絶対に決めないといけないし、柏原もあの状況では絶対に池ぽちゃなどしてはいけない。確か全米女子オープンの最終日、優勝をかけたデッドヒートの中、チョンインジーは、これも17番のショートで、180ヤードほどを1.5m程度にピッタリつけて優勝を手繰り寄せた。柏原の優勝ストーリーは、あの17番でピンに寄せてバーディを取り、再びー4単独首位で18番の難ホールをパーで逃げ切るというものしかなかっただろう。菊池も柏原が自滅して突然舞い降りた最高のチャンスをものにできなかった。いずれも実力、経験不足だろう。

よくプロの選手が周りに影響されず自分のゴルフのをすれば、というようなことをいうが、それは最終日のフロント9までの話だと思う。そこからは相手のスコアも意識しながら攻めるところと、守るところを意識してやっていかないと世界の強豪には勝てないのではないだろうか?そんな風に思えてならない。

個人的にはチョン インジーの強さを目の当たりにすることができ、本当に見応えがあったと思う。